JViews JSF Web アプリケーションの概要

JavaServer™ Faces テクノロジーは、JSR-314 の下で Java Community Process (JCP) によって提供され、Web 開発用のコンポーネント駆動ユーザー・インターフェース (UI) モデルに基づいた標準 MVC フレームワークを定義します。JSF は、Web アプリケーションの開発に関わるさまざまな役割 (すなわちビジネス・ロジックに集中するアプリケーション開発者、バックエンド・ロジックとユーザー・インターフェースとの結合を担当するコンポーネント開発者 、およびアプリケーションの UI を担当する ページ作成者) を分離するのに役立ちます。
JSF を使用すると、クライアント・サイド UI が十分に定義された各コンポーネントを結合することで作成され、またシステムが避けられないクライアント・サイドとサーバー・サイドの障害を自動的に処理するので、JViews Maps Web アプリケーションの開発が容易になります。
JViews Maps JSF Web テクノロジーは、以下のものから構成されます。
  • タグ・ライブラリー (JavaServer™ ページ - JSP™ タグのセット)
  • サーバー・サイド Java API
  • JavaScript ライブラリー

タグ・ライブラリー

タグ・ライブラリーは、JSP ページを作成するために使用されます。各タグは、1 セットの構成可能な属性を持つコンポーネントを表わします。これらのコンポーネントは、ページのコンテンツを作成または処理するためにサーバー・サイドで実行される Java コードにコンパイルされます。各コンポーネントも、表示およびクライアント/サーバー通信を処理するためにクライアント・サイドで動的に生成される 1 セットの JavaScript オブジェクトによって表されます。必ずしもすべてのコンポーネントがビジュアル表示を持っているわけではありません。例えば、インタラクターは graphic ビューに関連していて、コンテンツの表示ではなく、データの処理を担当します。
JViews Web テクノロジーの基本インフラストラクチャーには、次のライブラリーがあります。
JViews Core。 次のタグ ID を持ちます。http://www.ilog.com/jviews/tlds/jviews-faces.tld
JViews Framework。 次のタグ ID を持ちます。 http://www.ilog.com/jviews/tlds/jviews-framework-faces.tld
JViews Maps 機能は、JViews Diagrammer によります。結果、2 つの追加のタグ・ライブラリーが使用されます。
JViews Diagrammer 機能は、追加タグ・ライブラリーを提供します。
JViews Diagrammer。次のタグ ID を持ちます。 http://www.ilog.com/jviews/tlds/jviews-diagrammer-faces.tld
JViews Maps。次のタグ ID を持ちます。 http://www.ilog.com/jviews/tlds/jviews-maps-faces.tld
JViews Web テクノロジー・タグ・ライブラリーを一意的に識別する URI は、識別用に用いられるだけで、実際に機能する URI ではありません。
これらのライブラリーは、次のコンポーネントを記述します。
  • debugDependencies: 未解決の JSP 依存性の識別に役立つ補助コンポーネント
  • imageButton: カスタマイズされたアクションに関連付けることができる対話式コンポーネント
  • menu: ポップアップ・メニューを作成するためのメニュー・モデルを定義する補助コンポーネント
  • contextualMenu: graphic ビュー上にポップアップ・メニューを作成するコンポーネント
  • menuItem: ポップアップ・メニューのメニュー項目を表わす補助コンポーネント
  • menuSeparator: ポップアップ・メニューの単純区切り文字を表わす補助コンポーネント
  • messageBox: ユーザーへのテキスト・メッセージの表示を可能にするビジュアル・コンポーネント
  • view: graphic ビュー。Web ブラウザーで IlvManagerView を表示します
  • dashboardView: graphic ビュー。Web ブラウザーで IlvDashboardDiagram を表示します
  • diagrammerView: graphic ビュー。Web ブラウザーで IlvDiagrammer を表示します
  • mapView: グラフィック・ビュー。Web ブラウザーで JViews Mapsの拡張マッピング能力を利用して IlvDiagrammer を表示します
  • googleView: グラフィック・ビュー。Web ブラウザーで JViews Maps および Google Maps™ の拡張マッピング能力を利用して IlvDiagrammer を表示します
  • overview: graphic ビューと連動して使用される補助表示コンポーネント
  • layerTool: さまざまな表示可能レイヤーを制御する補助ツール。地図ビューと連動して使用されます
  • objectSelectInteractor: graphic ビュー内でのグラフィック・オブジェクトの選択および移動用のインタラクター
  • objectSelectRectInteractor: graphic ビュー内での 1 セットのグラフィック・オブジェクトの選択および移動用のインタラクター
  • nodeOrLinkSelectInteractor: ダイアグラム・ビューでノードまたはリンクを選択すると、サーバー・サイド・アクションをトリガーするインタラクター
  • nodeOrLinkSelectRectInteractor: ダイアグラム・ビューでノードまたはリンク (あるいはその両方) のグループを選択すると、サーバー・サイド・アクションをトリガーするインタラクター
  • selectInteractor: サーバーとの間のデータ交換量を削減する固有の手法でダイアグラム・ビュー内でのオブジェクトの選択を可能にするインタラクター
  • selectionManager: 選択グラフィック表示のカスタマイズを可能にする selectInteractor 用の補助コンポーネント
  • panInteractor: graphic ビューのパン用のインタラクター
  • zoomInteractor: graphic ビュー内の所定の矩形領域でのズーミング用のインタラクター
  • panTool: graphic ビューと連動して使用される補助ナビゲーション・コンポーネント
  • zoomTool: graphic ビューと連動して使用される補助ナビゲーション・コンポーネント

サーバー・サイド Java API

JViews Maps Web テクノロジーでの JSF コンポーネントは、クライアント要求を処理し、適切な応答を作成するのに Java サーブレットをベースにしています。 地図ビューを扱う場合、クライアント要求は Web ページによってトリガーされます。これは、ビュー更新を要求する直接のユーザー入力の結果である場合も、インタラクションの一部として間接的に送られる非同期要求の結果である場合もあります。
サーブレットは、クライアント要求をデコードし、適切な応答を処理します。応答は、マネージャー・ビュー (IlvManagerView) の現在の状態を表わす新しいイメージ更新である場合があります。
使用可能なさまざまなサーブレットについて、またそれを拡張またはカスタマイズする (あるいはその両方を行う) 方法について詳しくは、「JViews サーブレットの実装 」を参照してください。

JavaScript ライブラリー

タグ・ライブラリー内の各 JViews Maps JSF コンポーネントは、クライアント・サイドで JavaScript オブジェクトによって内部的に表わされます。 これらのオブジェクトは、Web アプリケーションの基本インフラストラクチャーの一部としてサーバーによって動的に生成されます。これらのオブジェクトの柔軟性は非常に高いので、ユーザーは、JViews Maps JSF コンポーネントの振る舞いを微調整する手段として、あるいはサード・パーティー JavaScript ライブラリーおよびカスタム・コードと統合する手段として、これらのオブジェクトを直接操作することができます。
さまざまな JavaScript オブジェクトおよびその API について詳しくは、「JViews JSF アプリケーションと JViews JavaScript アプリケーションの比較 」および『JavaScript API reference documentation』リファレンス・マニュアルを参照してください。