入力イベントの処理: インタラクターとアクセラレーター

インタラクター

IlvManager インスタンスは、ある入力イベントが発生したときのマネージャーの状態、およびイベントを受け取るオブジェクトの位置や形状に従って、ユーザー・アクションに応答します。
IlvManager アクションは、グローバル (つまり、 IlvManagerViewInteractor から派生したクラスのインスタンスを通したビュー全体に適用) またはローカル ( IlvObjectInteractor から派生したクラスのインスタンスを通したビュー内のオブジェクトまたはオブジェクトのセットに適用) のいずれかになります。
マネージャーは、インタラクター・オブジェクト、つまり IlvManagerViewInteractor クラスのインスタンスを各ビューと関連付けます。このインタラクター・オブジェクトは、その特定のビューを対象としたイベントを処理します。マネージャーがインタラクター・オブジェクトとビューを関連付けていない場合、各イベントは、そのイベントを受け取るグラフィック・オブジェクトに関連付けられたインタラクター・オブジェクトによって処理されます。この場合、インタラクター・オブジェクトは IlvObjectInteractor クラスに属し、特定のオブジェクトに対するイベントを管理します。

アクセラレーター

イベントを受け取ったときに、オブジェクトが指定されていない場合、または関連付けられた IlvObjectInteractor がない場合、マネージャーは、特定のキー入力などのユーザー定義のアクションの直接呼び出しであるアクセラレーターを適用します。状況によっては、単一のイベントに関連付けられたすべてのオブジェクトに対する汎用アクションを設定し、例えば Ctrl キーを押しながら Z キーを押すと、ビューをズームできるようにすることが最善の策となります。これを行うには、Rogue Wave JViews を使用して、直接アクションとイベントを関連付けます。これらのアクションは、ビューやクリックしたオブジェクトには連結されておらず、アクセラレーターと呼ばれます。
JViews Framework は、以下のような多くの定義済みアクセラレーターを提供します。
名前 説明
IlvCycleSelectAccelerator グラフィック・オブジェクトを次々に選択します。
IlvSelectAllAccelerator すべてのグラフィック・オブジェクトを選択または選択解除します。
IlvDeleteSelectionAccelerator 現在選択しているオブジェクトを削除します。
IlvDuplicateSelectionAccelerator 現在選択しているオブジェクトを複製します。
IlvRotateSelectionAccelerator 現在選択しているオブジェクトを回転します。
IlvMoveSelectionAccelerator 現在選択しているオブジェクトを移動します。
IlvPopupMenuAccelerator 現在選択しているオブジェクトでポップアップ・メニューを開きます。
IlvExpandSelectionAccelerator 現在選択しているサブマネージャーを展開または縮小します。
IlvStartEditTextSelectionAccelerator 現在選択している IlvText または IlvLabel の編集を開始します。
IlvZoomInAccelerator ビューをズームします。
IlvZoomOutAccelerator ビューをズームアウトします。
IlvFitToSizeAccelerator ズームしてビューにダイアグラム全体を表示します。
IlvIdentityAccelerator ズームを通常にリセットします。
IlvRotateAccelerator ビューを回転します。
IlvScrollDownAccelerator ビューを下にスクロールします。
IlvScrollUpAccelerator ビューを上にスクロールします。
IlvScrollLeftAccelerator ビューを右から左にスクロールします。
IlvScrollRightAccelerator ビューを左から右にスクロールします。