このセクションでは、アプリケーション特有の要件を満たす、カスタム・キャッシュ・アルゴリズムを記述する方法について説明します。このセクションで使用する例は、 IlvDefaultTileCache クラス (JViews Maps ライブラリーにあります) の簡易版です。
この例のソース・コード一式は、以下のファイルにあります。
クラス
SimpleTileCache は、クラス IlvTileCache を機能拡張します。
public class SimpleTileCache
extends IlvTileCache
{
cacheSize では、キャッシュに格納可能なタイルの最大数を定義します。// default cache size private int cacheSize = 5; // To Store the tiles transient private Vector tiles = new Vector();
以下のコンストラクターでは、特定のサイズ (この例では 5) のデフォルト・キャッシュのインスタンスを作成します。
public SimpleTileCache(int size)
{
cacheSize = size;
}
以下のコンストラクターでは、提供された入力ストリームからキャッシュを読み込みます。このコンストラクターを使用して作成したキャッシュは IlvPersistentObject インターフェースを実装するため、
IlvTiledLayer オブジェクトで保存できます。
public SimpleTileCache(IlvInputStream stream)
throws IlvReadFileException
{
cacheSize = stream.readInt("size");
}
write() メソッドでは、出力ストリームにキャッシュを書き込みます。
public void write(IlvOutputStream stream)
throws IOException
{
super.write(stream);
stream.write("size", cacheSize);
}
以下のメソッドは、 IlvTileCache インターフェースに属します。このメソッドは、タイルのキャッシュ時に呼び出されます。この実装では、タイルは内部タイル一覧の末尾に追加されます。
public void tileCached(IlvTile tile)
{
tiles.addElement(tile);
}
以下のメソッドは、 IlvTileCache インターフェースに属します。このメソッドは、タイルをキャッシュから削除し、再びロックすると呼び出されます。この実装では、タイルは内部タイル一覧から削除されます。
public void tileRetrieved(IlvTile tile)
{
tiles.removeElement(tile);
}
以下のメソッドは、 IlvTileCache インターフェースに属します。このメソッドは、タイルのロード直前に呼び出されます。この実装では、キャッシュのタイル数がキャッシュ・サイズを超えた場合に、内部タイル一覧の先頭にある LRU タイルがアンロードされ、新規タイルの領域を確保します。
public void tileAboutToLoad(IlvTile tile)
{
int toRemove = tiles.size() - cacheSize;
if (toRemove <= 0)
return;
for (int i = toRemove; i > 0; i--) {
IlvTile current = (IlvTile) tiles.elementAt(0);
tiles.removeElementAt(0);
releaseTile(current);
}
}
以下のメソッドは、 IlvTileCache インターフェースに属します。このメソッドは、タイル・レイヤーをマネージャーから取り出し、タイル・コントローラーが管理するタイルをキャッシュから削除すると呼び出されます。
public void controllerDisposed(IlvTileController controller)
{
int i = 0;
while (i < tiles.size()) {
IlvTile tile = (IlvTile) tiles.elementAt(i);
if (tile.getController() == controller)
tiles.removeElementAt(i);
else
i++;
}
}