統合とデプロイメント

複数のターゲットにデプロイできるリッチ表示アプリケーションを実現するための興味深いオプションが 2 つあります。
  • 第 1 のオプションは、コーディングの量を最小限に抑えるものです。例えば、インターフェースは主として記述的で再利用可能な内容 (記号、CSS、XML、ダッシュボードなど) に基づくため、特定のプラットフォーム用にアプリケーションをファイナライズする作業が削減されます。
  • 第 2 のオプションは、モデル駆動型アーキテクチャーを使用してユーザー・インターフェースの作成をデータ・モデルから直接自動化するものです。この極めて体系的なアプローチは、ダイアグラムやデータ処理中心のアプリケーションに特に適しています。
これらの技法には、複数のプラットフォーム・ターゲットでグラフィック・コンテンツを実現できる移植可能なビジュアル・コンポーネントのセットと、再利用可能なビジュアル・エンティティーを作成する設計ツールおよび基礎となるデータによって決定される画面の仕様が必要となります。設計ツールの重要性は、アプリケーションのコーディング部分の削減の必要性をしのぐもので、開発連鎖での各種役割に対してさまざまなツールを提供する機会を与え、最終的には新しいツールを作成します。例えば、グラフィックス・デザイナーは、必ずしも技術開発に関与することなく、ユーザー・インターフェースに目を引く内容を提供することができます。 また、アプリケーション管理者は、システムの中核部分を変更することなく、アプリケーションの質を向上させることができます。
JViews Diagrammer は、ダイアグラム、ダッシュボード、および汎用ヒューマン・マシン・インターフェース (HMI) に対して専用の移植可能コンポーネントを提供します。 設計ツール (Symbol Editor、Dashboard Editor、および Designer) は、開発プロセスを簡素化し、コーディング量を最小限に抑えます。 開発時間は主として記述内容の作成に費やされ、コーディング部分は統合とデータ管理に限定されます。 実行時には、Swing、Eclipse™ 、Web などを含む、さまざまなコンポーネント・ファミリーが統合のために使用されます。 Web に関しては、Web サーバーに常駐してブラウザーのインターフェースを生成する、専用の JavaServer™ Faces コンポーネントがあります。これらのコンポーネントは、イメージと JavaScript™ /DHTML コードを組み合わせることにより、JSR 168 標準を実装する従来の Web ページまたは Web ポータルのいずれかについて内容を作成します。また、これらのコンポーネントは、Ajax の振る舞いを管理してページの更新を最小限に抑える、非同期要求に対応することもできます。
詳しくは、「Web アプリケーションの構築」ユーザー・マニュアルを参照してください。
次に示すイメージは、リッチ・クライアントとしてデプロイされたビジネス・プロセス・ダイアグラムの例です。
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リッチ・クライアントとしてデプロイされたビジネス・プロセス・ダイアグラム
次に示すイメージは、同じビジネス・プロセス・ダイアグラムを Web/Ajax インターフェースとしてデプロイしたものです。
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同じビジネス・プロセス・ダイアグラムを Web/Ajax インターフェースとしてデプロイしたもの
JViews Diagrammer は、通常のソフトウェア・コンポーネント・アプローチを一般化して、設計ツールと記述内容を体系的に追加することにより、多数のビジュアル要件と複数のプラットフォームへのデプロイメントに対処します。開発連鎖での役割をより明確にすれば、コード・ベースを変更することなく動的にロードされる新しい内容を作成することによって、アプリケーションの質を向上させることができます。もう 1 つの興味深い面は、視覚記号やルック・アンド・フィール定義などのグラフィック・コンテンツを、コードとは無関係にアプリケーション間で再利用できるということです。最終的に、開発者は、ユーザーが快適に使用できる対話式アプリケーションを、より自由に構築し、かつ実現できるようになります。