高度な設定

ある時点で、Java™ Swing アプリケーション、アプレット、またはサーブレットのいずれかのタイプのアプリケーションを開発する必要があります。 このアプリケーションでは、IlvDiagrammer オブジェクトを作成し、Designer によって生成されたプロジェクトを読み込み、ダイアグラムをズーム、パン、編集などのボタンで管理できるように Swing または DHTML ツールバーおよびメニューに追加します。
プロトタイプ化については、プリビルドされた JViews Diagrammer アプリケーションを使用すれば、プロジェクトを読み込んで実行するだけですみます。

アプリケーションのカスタマイズ

スタイル・シートや JViews Diagrammer のプリビルドの振る舞いだけではアプリケーションの正確な要件を満たすことができないような場合もあるかもしれません。アプリケーションで特殊なインタラクションが必要になったり、アプリケーション・データに接続するデータ・モデルのインターフェース実装が必要な場合などが、これに相当します。
JViews Diagrammer の SDK には、包括的な API が備わっているため、ダイアグラム作成に必要な Java クラスの使用や拡張も行えるようになっています。基本的に、ダイアグラム内やダイアグラム周辺で役割を持つすべてのエンティティー (SDM エンジン、データ・ソース、レンダラー、グラファー、ビュー、インタラクター、複合グラフィック、グラフィック・オブジェクトそのもの) にアクセスすることができます。
これらのクラスのいくつかは、Rogue Wave® JViews Framework に属しており、これにより低次のグラフィック・サービスが提供されています。Rogue Wave JViews Framework を使用すると、JViews Diagrammer ダイアグラム・コンポーネントの制限を超えて基底となるグラフィカル・システムを正確に制御できるようになります。

Rogue Wave JViews Framework のパス

ダイアグラムを構築するのに JViews Diagrammer ダイアグラム・コンポーネントの使用だけでは満足できない場合があるかもしれません。プロセス描画の管理や、グラフィックとデータの同期、リフレッシュ・モードなどを自分で管理したい場合もあります。
このようなケースや、複雑なグラフィックを隠す高次コンポーネントを好まない場合、JViews Diagrammer で提供されているスタイリング・メカニズムが不要な場合でも、JViews Diagrammer 製品が最適な選択です。Rogue Wave JViews Framework およびグラフ・レイアウト・パッケージは、JViews Diagrammer の一部であり、そこに必要なすべてのものが含まれています。(グラフ・レイアウトの機能は、完全な JViews Diagrammer ライセンスを購入された場合のみ利用可能です。)
ただし、Symbol Editor を使用して強力な記号を設計している場合、それらの記号は引き続き使用できます。デフォルトでは、記号は CSS をベースにしており、実行時に解釈されます。ただし、記号の一部またはすべてに対応する Java ソース・コードを生成することもできます (「記号コンパイラーの使用」を参照)。この場合、生成される記号は JavaBeans™ で、 IlvCompositeGraphic のサブクラスです。JViews Framework を使用して、アプリケーション内でこのようなオブジェクトをインスタンス化し、完全に管理することができます。オブジェクトを作成、削除、およびアニメーション化する方法をさらにきめ細かく制御できます。
JViews Framework のアプローチを使うと、グラファー・クラスを自分で管理し、グラファーに配置させる独自のグラフィック・オブジェクトやリンクを作成し、ダイアグラムに配置させるグラフ・レイアウト・アルゴリズを JViews Diagrammer から適用できます。
この代替アプローチは、JViews Diagrammer が販売される前に、何千人もの Rogue Wave JViews 開発者たちが使用してきたものです。ただし、JViews Diagrammer でプリビルドされた多数のサービスについては、コーディングの必要があります。得られる結果にはあまり違いはなく、ダイアグラムを精密に管理することができるようになりますが、プロジェクトのコストは高まります。