Coloring レンダラー

Coloring レンダラーは、プロパティーの 1 つに基づいて、色をノードまたはリンク、あるいはその両方に自動的に割り振ります。 これは、特定のプロパティーに応じて、さまざまな色でオブジェクトを表したいが、プロパティーが取る値の異なり数が前もって分からない場合に役に立ちます。 2 とおりの色の設定方法があります。
1 つ目の方法では、モデル・プロパティー値にマップされた色を返す、 Coloring レンダラーの coloring というカスタム関数を使用します。 以下のコード例では、ノード のレベルに従って前景色を設定するスタイル・ルールを示します。
スタイル・シートでカスタム関数を使用した色の設定
node[level] {
   foreground : @|coloring(level);
}
このルールは、level プロパティーを定義しているすべてのノードが、 level 値に従って計算された色に設定された foreground プロパティーを使用して視覚化されることを示しています。 level 値が同じオブジェクトは同じ色になります。
2 つ目の方法では、Coloring レンダラーの 2 つのプロパティー colorProperty および indexProperty を使用します。 以下のコード例に示すように、これらのプロパティーを設定することで、同様であるが、よりグローバルな動作を実現できます。
Coloring レンダラーを使用したグローバルな色の設定
Coloring {
   colorProperty : foreground;
   indexProperty : level;
}
このルールは、level プロパティーを持つすべてのノードに対して foreground プロパティーを設定します。
オブジェクト・セレクターは Coloring レンダラーのグローバル設定よりも具体的に指定することができるため、1 つ目の方法をお勧めします。
以下の表に、Coloring レンダラーのプロパティーをリストします。
Coloring レンダラーのグローバル・プロパティー
プロパティー
タイプ
デフォルト
説明
alpha
浮動
1.0
割り振られた色のアルファ値 (つまり、透明度)。
brightness
浮動
1.0
割り振られた色の輝度。
colorProperty
ストリング
“foreground”
グラフィック・オブジェクトに設定する色のプロパティー。
hue
浮動
0.0
色割り振りアルゴリズムが開始する色調。
indexProperty
ストリング
null
色を割り振る際にインデックスとして使用されるオブジェクト・プロパティー。
saturation
浮動
1.0
割り振られた色の彩度。
Coloring レンダラーには、オブジェクトごとのレンダリング・プロパティーは一切ありません。
詳しくは、クラス IlvColoringRenderer を参照してください。