段階 1 - マネージャー

段階 1 の概要

マネージャーはグラフィック・オブジェクトのセットを複数のビューとレイヤーに編成し、上位レベルのインタラクションを可能にします。これらの機能については、チュートリアルを進めながら紹介します。このチュートリアルの最初の段階である Sample1 の例を実行すると、スクロール・ウィンドウに人物の絵が表示されます。
以下で Sample1.java ファイルについて説明します。
sample1.png
サンプル 1

ライブラリーとパッケージのインポート

Sample1.java ファイルで、まず主要 Rogue Wave® JViews パッケージをインポートして、GUI コンポーネントの Rogue Wave JViews Swing パッケージをインポートします。
import ilog.views.*;
import ilog.views.swing.*;
AWT および Swing クラスを使用するには、サンプルで swing および awt パッケージをインポートする必要があります。
import javax.swing.*;
import java.awt.*;

フレーム・クラスの作成

パッケージをインポートしたら、 Sample1 という名前のクラスを作成できます。このクラスには、グラフィック・オブジェクトを格納するための manager (クラス IlvManager) と、マネージャーの内容を表示するための mgrview (クラス IlvManagerView) という 2 つのフィールドがあります。
public class Sample1 extends JFrame
{ 
  IlvManager manager; 
  IlvManagerView mgrview;
  ....
}

マネージャーの作成

コンストラクターを使用してマネージャーを作成します。
...
  manager = new IlvManager();
   ...
}

ファイルのロード/読み込み

マネージャーが作成されたら、 data ディレクトリーにある lou.ivl ファイルを読み込むことができます。Rogue Wave JViews Framework は、マネージャーのグラフィック・オブジェクトの保存と読み込みができる機能を提供しています。これらは、IVL 形式のファイルです。
ファイルの読み込み時に発生する例外を取得する必要があります。クラス IlvManager のメソッド read は次の例外をスローすることがあります。
  • IOException 。基本の 10 個のエラーの場合。
  • IlvReadFileException 。ファイルの形式が正しくない (ファイルが .ivl フォーマット済みファイルでない) 場合、またはファイルを読み込む必要のあるグラフィック・クラスが見つからない場合。
    try { 
      manager.read("data/lou.ivl"); 
    } catch (Exception e) {}
    

ビューの作成

次に、マネージャー・ビューを作成して、マネージャーの内容を表示します。マネージャー・ビューは、 IlvManagerView クラスのインスタンスです。 マネージャー・ビューをマネージャーに関連付けるには、次に示すように manager パラメーターを入力するだけです。
メモ
この例では、クラス IlvJScrollManagerView を使用します。このクラスは、クラス IlvManagerView をカプセル化し、スクロール・バーを提供します。
mgrview = new IlvManagerView(manager);
getContentPane().setLayout(new BorderLayout(0,0)); 
getContentPane().add(new IlvJScrollManagerView(mgrview), BorderLayout.CENTER); 

アプリケーションのテスト

アプリケーションをテストするには、クラスパスに jviews-framework-all.jar ファイル、および試用版を使用している場合は、ライセンス・ファイル・ディレクトリーを設定する必要があります。Windows® マシン上では、次のようになります。
set CLASSPATH=.;<installdir>/jviews-framework89/lib/jviews-framework-
all.jar