アクセシビリティー: 定義および対象となる身体障害

アクセシビリティー対応のソフトウェア製品とは、ある種の身体障害を持つユーザーが効果的に使用できるソフトウェアを指します。 アクセシビリティー機能により、健常者のみを対象としたソフトウェアを、健常者も障害者も同じように使用できるソフトウェアに変換することができます。
JViews Enterprise はさまざまな身体障害を持つユーザーを支援する機能を備えており、身体障害の種類ごとに、対処する 1 つ以上のソフトウェア技法があります。 これらの技法には、JViews Enterprise によって実装されるものと、シン・クライアント・アプリケーションの場合と同様に、ブラウザー、オペレーティング・システム、およびサポート・ソフトウェアによって実装されるものがあります。
メモ
JViews Enterprise を使用するアプリケーションは、自動的にアクセシビリティー対応になるわけではありません。 これらのアプリケーションは、アクセシビリティー対応になるためには、ここで説明する API および技法を少なくともいくつか使用する必要があります。 デザイナーなどの設計ツールと JViews サンプルの大部分はアクセシビリティー対応ではありません。 これらは、ユーザーにデプロイするアプリケーションの一部ではないからです。 というよりは、アクセシビリティー技法は各製品に固有のサンプルによって例証されます。
次のような身体障害は、JViews Enterprise を使用して作成された可視化製品をユーザーが操作する際、その妨げになることがあります。
  • マウスを握ったり操作したりすることにユーザーが困難を覚えるような身体障害。 これらのユーザーのためには、JViews Enterprise がダイアグラムやチャートの中を動き回れるキーボード・ナビゲーションを提供します。 ご使用の製品の「キーボード・ナビゲーション」セクションを参照してください。
  • 標準的なユーザーと同じくらいの容易さと速度で文字を入力したりキーボードを使用したりすることにユーザーが困難を覚えるような身体障害。 これらのユーザーのためには、オペレーティング・システムがキーボード・アクセシビリティー機能を提供します。 これらの機能は、Java/Swing、ブラウザー、および JViews でアクセシビリティー対応です。 ご使用の製品の「キーボード動作モード」セクションを参照してください。
  • 光過敏性癲癇。 この種の身体障害を持つユーザーのためには、点滅するオブジェクトの点滅速度を制限する必要があります。 点滅間隔を 0.5 秒より長くしてください。 これは、JViews IlvBlinkingColor および IlvBlinkingPaint クラスを使用して実装することができます。
  • 視覚障害者。 視覚障害ユーザーのために、場合によっては、「ズーム」または「ハイコントラスト」表示を有効にする必要があります。 ご使用の製品の「ズーム表示」および「ハイコントラスト・モード」セクションを参照してください。
  • 色覚異常ユーザー。 色覚異常ユーザーのためには、色以外の形で情報を提供する必要があります。 色覚異常ユーザーが区別できない色の組み合わせを含まないパレットからアプリケーションが色を自動的に選択するようにすることができます。 ご使用の製品の「アクセシビリティー対応アプリケーションでの色の使用」セクションを参照してください。
  • 視覚障害者ユーザー。 視覚障害者ユーザー用のスクリーン・リーダー (読み上げソフトウェア) を使用してください。 スクリーン・リーダーとは、スクリーンの諸部分を音読してくれるソフトウェア・アプリケーションを指します。 スクリーン・リーダーを使用できるのは Windows および Linux/Gtk の場合です。Windows の場合は、オペレーティング・システムに標準装備されていますが、サード・パーティー・ベンダーから入手することもできます。 標準装備のスクリーン・リーダーは簡略版であり、あらゆる機能が備わっているわけではありません。JViews Enterprise は現在これらのデバイスをサポートしていません。