サンプルの開始

JViews Maps は、アプリケーション開発の参考資料として役立つサンプル・コードを豊富に含んでいます。 サンプルは、アプリケーション・サンプル、アプレット・サンプル、サーバー・サイド・サンプルの 3 つに分かれます。すべてのサンプル・ソース・コードは、<installdir>/<jviews-product>89/samples のサブディレクトリーにあります。
JViews MapsJava™ Platform, Standard Edition (Java SE) に基づいています。 クライアント・アプリケーションを実行するには、 Java Platform, Standard Edition Runtime Environment (JRE™ ) が必要です。 提供された Apache™ Tomcat サーバーでサーバー・サイド・アプリケーションを実行するには、Java SE をインストールして Tomcat を実行する必要があります (http://java.sun.com/javase を参照してください)。サンプル・アプレットを実行するには、Java プラグインがご使用のブラウザーにインストールされていなければなりません (http://java.sun.com/products/plugin/ を参照)。

アプリケーションおよびアプレットのサンプルの実行

配布されるサンプルについては、既にコンパイル済みですので、実行するにあたり再度コンパイルする必要はありません。サンプルを変更して、リコンパイルする場合は、サンプルをコンパイルして実行できるように、すべてのサンプルには build.xml ファイルが含まれています。このファイルは Ant プロジェクト・ファイルです。Ant は、The Apache Software Foundation が開発した、Java ベースのビルド・ツールです (http://ant.apache.org を参照)。 コンピューターに Ant がまだインストールされていない場合は、使用できるバージョンの Ant が配布されています。Ant のインストール場所は、<installdir>/jviews-framework89/toolsディレクトリーです。
Ant の使用にあたっては、以下の環境変数を設定してください。
  • 使用中の Java プラットフォーム標準版をポイントする JAVA_HOMEJava® のサポート対象バージョンについて詳しくは、「Rogue Wave®の詳細なシステム要件JViews」を参照してください。
    build.bat および build.sh スクリプトは、配布される Ant のバージョンを使用します。これらのスクリプトを使用する場合、その他の環境変数を設定しません。自分でインストールした Ant を使用するなど、直接 Ant を実行する場合は、次を設定する必要があります。
  • Ant ディレクトリーをポイントする ANT_HOME
    Ant ビン・ディレクトリーを PATH に追加します。
サンプルをリコンパイルするには、サンプル・ディレクトリーで次のコマンドを入力します。
build.bat
(または UNIX® および Linux® では build.sh)。
また Ant を直接使用する場合は、次の処理を行います。
ant clean
アプリケーションとして実行可能なサンプルには、その build.xml ファイルと run.[bat|sh] バッチ・ファイルに run ターゲットも含まれています。
run.bat
(または UNIX® および Linux® では run.sh)。
また Ant を直接使用する場合は、次の処理を行います。
ant run
サンプルの build.xml ファイルの使用法について詳しくは、次を参照してください。
ant -projecthelp
アプレットのメモリー所要量
製品ガイドに表示されたすべての Java アプレットを参照するには、IBM® or Sun™ Java プラグインの設定を変更して、アプレットで使用できる永続生成メモリーの容量を増やす必要があります。
このメモリーを増やすには、次の手順に従います。
  1. 変更前にブラウザーを終了します
  2. Java プラグイン・コントロール・パネルを実行します。
    Microsoft® Windows® システムの場合は、「スタート」>「コントロール パネル」>「Java」を使用します。
    Linux® システムの場合は、Java インストール済み環境の bin/ ディレクトリーにあるシェル・スクリプト ControlPanel を実行します。
    Macintosh® システムの場合は、ファインダー を使用して「アプリケーション」>「ユーティリティー」>「Java」にアクセスし、「Java プラグイン・セットアップ」を実行します。
  3. 「Java」タブを選択し、「Java アプレット実行時設定」「表示」をクリックします。
  4. 使用可能な JRE の表で、自分のブラウザーで使用している JRE を含む行を選択します。 選択する JRE が分からない場合は、インストールされたすべての Java バージョン、すなわち表中のすべての行を選択します。
  5. Java ランタイム・パラメーター」という見出しの列で、次のように入力します。
    -XX:MaxPermSize=256m
  6. 「OK」 をクリックします。
  7. 「適用」をクリックするか、Macintosh システムでは「今すぐ適用」をクリックします。
この設定により、最大 256 MB の永続生成メモリーがブラウザーに割り振られます。

サンプルのコピー

任意のサンプル・アプリケーションのディレクトリーを任意の場所にコピーすることができます。 サンプルがコピーされると、Ant ビルド・ファイルの jviews.home プロパティーを変更するか、環境変数 JVIEWS_HOME を設定し、Rogue Wave® JViews 製品がインストールされたインストール・ディレクトリーをポイントする必要があります。ただし、サンプル HTML ページに大幅な変更を加えなくては、同じようにアプレットまたはサーバー・サイド・サンプルを別の場所にコピーすることはできません。

Apache Tomcat でのサーバー・サイド・サンプルの実行

Web クライアントで実行する製品の使用法を示すいくつかのサンプルが配布されます。 サーバー・サイド・サンプルを実行するには、ライブラリーに JViews と互換性のある Web サーバーが必要です (「Rogue Wave JViews Maps の要件」を参照してください)。Tomcat Web サーバーが一緒に配布されるので、サンプルの実行にあたって Web サーバーをダウンロードする必要はありません。Tomcat は、サーブレットと JSP™ 仕様の公認参照実装サーバーです。Tomcat について詳しくは、http://jakarta.apache.org/tomcat/ を参照してください。

製品に同梱されている Apache Tomcat Web サーバー用のサンプルのビルド

ユーザーの方の便宜をはかるため、サーバー・サイドのサンプルについてはすべてインストール済みになっており、Tomcat を使用してすぐに実行できるようになっています。後は、Tomcat Web サーバーを実行するだけです。
ソース・コードを変更した場合など、サンプルをビルドし直したい場合は、次のようにします。
  1. ファイル ./build.xml の中で定義されている値を検討し、必要に応じて値を変更します。
    例えば、別のソース・ディレクトリーやサード・パーティー .jar ファイルを指定することができます。
  2. ご使用のシステムに応じて、スクリプト build.sh (Linux の場合) または build.bat (Windows の場合) を実行します。
    Ant 実行可能ファイルが jviews-framework89\tools\apache-ant-1.7.0 にあります。 Ant が自分のパスにある場合は、ant -f build.xml コマンド行命令を実行することもできます。
この手順によって、デモのソース・コードがコンパイルされ、製品に同梱されている Tomcat Web サーバーで使用できる .war ファイルが作成されます。
メモ
このサーバーは共有ライブラリーを使用するので、共有 .jar ファイルは .war ファイルに入っていません。

別の Apache Tomcat Web サーバー用のサンプルのビルド

別の Tomcat Web サーバーを使用したい場合は、サンプル用の完全 .jar ファイルをビルドすることができます。
次の 2 つの方法のいずれかで作業を続行することができます。
  • ご使用のシステムに応じて、ファイル build.sh (Linux の場合) または build.bat (Windows の場合) を編集して、ストリング buildbuild.complete で置き換えます。
  • Ant が自分のパスにある場合は、ant -f build.xml build.complete コマンド行命令を実行します。
    Ant 実行可能ファイルが jviews-framework89\tools\apache-ant-1.7.0 にあります。
どちらの手順に従った場合も、より大きい .war ファイルが生成されます。生成されたファイルには、共有ライブラリーを使用しないで .war を標準 Tomcat インストール済み環境にデプロイするために必要なすべての .jar ファイルが含まれています。 この .war ファイルのデプロイについて詳しくは、お手持ちの Tomcat ユーザー・ガイドを参照してください。

製品に同梱されている Apache Tomcat サーバー上でのサーバー・サイド・サンプルの実行

製品に同梱されている Apache Tomcat Web サーバー上でサンプルを実行するには、次のようにします。
  1. JAVA_HOME 環境変数を Java 開発キット・インストールをポイントするように設定します。
  2. Rogue Wave JViews スクリプト (Tomcat が必要とするすべてのファイルをコピーし、その後 Tomcat を実行するスクリプト) が置かれているディレクトリーに移動します。
    これらのスクリプトは以下のディレクトリーにあります。
    • <installdir>/jviews-framework89/tools/tomcat-jsf (Ajax および JSF デモの場合)。
  3. システムによって、start_tomcat.bat スクリプトか start_tomcat.sh スクリプトを実行し、Tomcat サーバーを開始します。
    メモ
    • Tomcat サーバーの初回起動時には、サンプルのコピーとサーバーへのインストールが必要であるため、起動完了までしばらく時間がかかります。
    • Windows を使用している場合は、Tomcat サーバーの起動と停止を行うメニュー項目が Windows の「スタート」メニューに追加されます。
  4. Web ブラウザーを起動して、デモにアクセスします。
    • Ajax および JSF デモの場合、http://localhost:8080 にアクセスします。
      構成済みの Tomcat マネージャー・アプリケーションを使用して、インストール済みの Web アプリケーションのすべてを表示することができます。Tomcat 用のデフォルトのログイン資格情報は次のとおりです。ユーザー名: tomcat パスワード:tomcat
JavaScript および Ajax サンプルには、Rogue Wave JViews Maps の要件 にリストされたブラウザーの 1 つが必要です。サーバー・サイド・サンプルには、サンプルを任意の互換 Web サーバーにインストールする場合に使用する .war ファイル (Web アーカイブ) が含まれています。

WebSphere Application Server (WAS) 用サンプルの実行

Tomcat 上でのサンプル実行用に提供される Ant スクリプトのほかに (「Apache Tomcat でのサーバー・サイド・サンプルの実行」を参照)、WebSphere Application Server 上での Rogue Wave サンプルのデプロイメントに役立つスクリプトがいくつかあります。 これらのスクリプトは、サンプルを WebSphere Application Server にデプロイし、Rogue Wave JViews .jar ファイル含む共有ライブラリーを構成するものです。 これらのスクリプトを使用して、アプリケーション・サーバーを開始および停止することもできます。

WAS 用サンプルのインストールと起動

サンプル・アプリケーションをインストールして開始する機能は、Tomcat スクリプトでも、WAS スクリプトでも似ています。次の手順では、WebSphere Application Server がインストールされていることが前提となっています。インストールされていない場合は、WAS をインストールしてから、先を続けてください。ヘルプについては、WAS 製品のインストール・ガイドを参照してください。
または、Ant が自分のパスにあることを確認する必要があります。 Ant 実行可能ファイルが jviews-framework89\tools\apache-ant-1.7.0 にあります。
完全 .war ファイルのビルド
製品 .jar ファイルの完全なセットを含む .war ファイルを作成することができます。結果として、.war ファイルははるかに大きくなります。
完全 .war ファイルをビルドしてインストールするには、次のようにします。
  1. ファイル ./build_was.properties で定義された値を検討して、必要であれば変更します (例えば、WAS ユーザー名とパスワード資格情報を指定するようにします。
  2. コマンド行命令 ant -f build_was.xml ws.installapp.complete を実行します。
共有ライブラリーを使用した .war ファイルのビルド
サンプル・アプリケーションを再コンパイルしてからアプリケーション・サーバーにデプロイするには、次のようにします。
  1. ファイル ./build_was.properties 内の値を入念にチェックします。
  2. コマンド行命令 ant -f build_was.xml ws.installapp を実行します。
このプロセスで、環境が初期化され (WebSphere Application Server (WAS) がまだ開始していなければ開始します)、WAS 実行時環境で共有ライブラリーが作成され、サンプル .war ファイルがデプロイされます。 アプリケーションのデプロイメントが完了すると、WAS Ant スクリプト build_was.xml が URL を作成します。この URL を使用すると、Internet Explorer や Mozilla Firefox などのサポートされる Web ブラウザーでサンプルを表示できます。サポート対象ブラウザーについては、「Rogue Wave JViews Maps の要件」を参照してください。
WAS 内の共有ライブラリーは、製品インストールにある必要な製品 .jar ファイルを参照します。 このように、これらのファイルを同一マシン複数の場所にコピーする必要はありません。
補助 Ant タスク
補助タスクは、次のようなシステム構成に関して役立つガイドとなります。
  • ws.list.ports は、すべての WAS ポートの一覧を表示し、WebSphere admin consoleに対応するものを強調表示します。
  • ws.list.profiles は、すべての WAS プロファイルの一覧を表示します。
サンプル・アプリケーションのアンインストール
サンプル・アプリケーションをアンインストールするには、以下の手順に従います。
  • コマンド行命令 ant -f build_was.xml ws.uninstallapp を実行します。
    サンプル・アプリケーションが WebSphere Application Server から除去されます。

WAS 上でのサーバー・サイド・サンプルの実行

Web ブラウザーを起動して、デモにアクセスします。
  • Ajax および JSF デモの場合、https://localhost:9443/ にアクセスします。
    デフォルトでは、アプリケーションは、WebSphere Application Server のポート 9443 にデプロイされます。このポートが既に使用中の場合や、管理者が別のポートへのデプロイを望む場合は、Admin Console を使用して変更できます。左側のパネルにあるリンクに従って「サーバー」>「サーバー・タイプ」>「WebSphere Application Servers」に進み、使用可能なサーバーのリストから必要なサーバー・インスタンスを選択し、「ポート」 (「通信」セクション内) を選択します。
  • インストールされたすべての Web アプリケーションの一覧を表示するか、または他のサンプル・アプリケーションをインストールする場合は、Admin Console: https://localhost:9043/ibm/console/ にアクセスします。デフォルトでは、アプリケーション・サーバーはセキュア・モードで開始します。したがって、Admin Console へのアクセスでは、WebSphere Application Server のインストール時または後からの構成時に認証資格情報を指定する必要があります。ログオン後、左側のメニューにあるリンクに従って「アプリケーション」>「アプリケーション・タイプ」>「WebSphere エンタープライズ・アプリケーション」に進みます。

ヘッドレス環境でのサーバー・サイド・サンプルの実行

サーバー・サイド・コンポーネントは、Java SE に組み込まれたヘッドレス・サポートで実行できます。この機能について詳しくは、Java SE リリース・ノートを参照してください。 Windows を使用していない場合は、Xvfb (X 仮想フレーム・バッファー) のような仮想 X サーバーを使用することもできます。 このソリューションは、Sun Web サイト ( http://java.sun.com/products/java-media/2D/forDevelopers/java2dfaq.html#xvfb)で説明されています。