新しいデータ・ソースにロード・オン・デマンドを実装する

新しいデータ・ソースにロード・オン・デマンドを実装する場合に必要となるのは、IlvTileLoader 抽象クラスを実装する特定のタイル・ローダーを記述することだけです。ただし、CADRG などのRogue Wave® Views に備わる定義済みの地図形式では、ロード・オン・デマンドは、タイル・ローダー (プライベート・クラスとして) と、タイリング・パラメーターの両方を関連する適切な形式に定義する IlvTiledLayer のサブクラスで実装されている点に注意してください。CADRG の場合、ロード・オン・デマンドは、タイルがフレームと位置合わせされるように実装されています。定義済みの形式については、定義済みリーダーで説明します。

タイルにロードするオブジェクトを決定できること。これらのオブジェクトは、既知の名前を持つファイルから読み込み可能であるもの、または地図データベースへの問い合わせ結果になります。

読み込むデータ・サイズはタイル・サイズに比例し、高速ロードが可能なこと。例えば、100x100 のサイズのラスター・イメージは、6000x6000 のサイズのイメージよりも速くロードされます。

load メソッドは、タイルをパラメーターとしてロードします。このメソッドでは、タイルに表示するグラフィック・オブジェクトを生成し、addObject メソッドを呼び出し、それらのオブジェクトをタイル・レイヤーに追加します。ロードが完了すると、loadComplete メソッドを呼び出し、タイルのデータが使用可能であることをリスナーに通知します。

class TileLoader

:public IlvTileLoader

{

public:

TileLoader(IlvDisplay*);

virtual IlvMapsError load(IlvTile* tile);

virtual void release(IlvTile* tile);

virtual IlvBoolean isPersistent() const;

private:

IlvDisplay* _display;

};

IlvMapsError

TileLoader::load(IlvTile* tile)

{

IlvRect rbbox;

tile->boundingBox(rbbox);

IlvRectangle *rect = new IlvRectangle(_display, rbbox);

tile->addObject(rect);

IlString str;

str += “(“;

str += tile->getColumn();

str += “, “;

str += tile->getRow();

str += “)”;

IlvMapLabel* label = new IlvMapLabel(_display,

IlvPoint(),

IlvCenter,

10,

str.getValue());

IlvRect lbbox;

label->boundingBox(lbbox);

IlvPos cx = rbbox.x() + rbbox.w() / 2;

IlvPos cy = rbbox.y() + rbbox.h() / 2;

label->move(cx - lbbox.w() / 2,

cy - lbbox.h() / 2);

tile->addObject(label);

tile->loadComplete();

return IlvMaps::NoError();

}

release メソッドは、タイル・キャッシュがタイルを解放すると呼び出されます。tile.deleteAll メソッドでは、タイルを消去します。