プランニングおよびスケジューリング用のチャート

時間とアクティビティーのチャートは、通常、バー・チャートで表します。このようなチャートの主な目的は、アクティビティーやイベントを表す言葉、数、グラフなどを組み合わせることによって、時間に対するイベント、アクティビティー、アクションの関係を表現することです。この場合、時間は、水平軸で表示します。
また、アクティビティーやリソースは、垂直軸で表示します。リソースには、アクティビティーの実行に関わる人、場所、物などがあります。
時間のブロックは、水平バー、色、記号などを使用して区切ります。
アクティビティーと時間の関係は、カレンダー・ビューとして表示することもできます。このようなビューの主な目的は、ある月の日や 1 日の稼働時間などに対するアクティビティーの関係を示すことです。時間のブロックは、カレンダーや時間グリッド上の水平バー、記号で区切ります。
時間とアクティビティーのチャートは、通常、次のような目的で使用します。
  • スケジューリング
  • 負荷
  • プロジェクト・プランニング
  • アクティビティーの管理
時間とアクティビティーのチャートは、このような領域における情報を、グラフィック表示によって、わかりやすく伝達するために使用します。
オフィス内のタスクの計画などに使用する小さなスケジューリング・チャートから、コンピューターで更新が必要な大規模プロジェクトに使用するたいへん複雑なものまで、さまざまな大きさやレベルのチャートがあります。
時間とアクティビティーのチャートには特別なタイプもありますが、これらのチャートについては、ユーザーの要求に合うようにカスタマイズされることがよくあります。
時間とアクティビティーのバー・チャートは、プロジェクトのように、開始時と終了時がはっきりとしたアクティビティーに、よく用いられます。このタイプのチャートは、よくガント・チャート と呼ばれます。
ガント・チャートは、プランニングに使用される時間とアクティビティーのチャートで、開始時と終了時がはっきりしたプロジェクトやプログラムの管理に使用します。ガント・チャートでは、プロジェクトまたはプログラム全体の達成に関わるそれぞれのメイン・アクティビティーが水平バーで表示されます。
バーの端は、アクティビティーの開始と終了にあたります。チャートをプランニング目的のみで使用する場合は、開始および終了時間を推定時間にすることもあります。チャートを計画や追跡目的で使用する場合も、将来のアクティビティーの開始および終了時間を推定時間で表します。チャートの履歴部分では、既に完了したアクティビティーの実際の開始時間および終了時間が表示されます。
実際または推定の時間間隔に加え、重要な情報についても、バーで表示することができます。例えば、バーで経過時間と実働時間の差を示したり、アクティビティーの主要ステップや段階、アクティビティーに対する内外からのリソースの割り当てを示すこともできます。
アクティビティーの所要時間がかなり長いと推定される場合は、小さい単位に分割することもできます。各単位の達成は、マイルストーン (milestone)として記録します。特定の視覚表現は、マイルストーンに関連付けられます。アクティビティーを小さい単位に分け、マイルストーンを使用することで、遅滞やその他の問題を早期発見し、より厳密に管理することができるようになります。このタイプのガント・チャートを、マイルストーン・チャートと呼ぶこともあります。
次の図はガント・チャートを示します。
ガント・チャート
スケジューリング用のチャートは、事象が起こる時期を表示することで、重複がないことを確認したり、複数のアクティビティーやリソースを調整したりするのに使用します。アクティビティーやリソースは、垂直軸に沿って表示します。
次の図はスケジュール用のチャートを示します。
スケジューリング用のチャート
人や機械などのリソースに割り当てられた業務を表示するチャートは、そのリソースの負荷を表します。空白のセルは、その期間に割り当てられたリソースが何もないことを示します。塗りつぶされたセルは、リソースに業務が割り当てられていることを表します。このような場合では、一般に、塗りつぶされたすべてのセルについて、リソースを最大限に生かすことが目的となります。
次の図は負荷チャートを示します。
負荷チャート
アクティビティーの相互依存性は、通常、1 つのタスクから別のタスクに向けて引かれた矢印付の線で表示されます。 例えば、矢印が 1 つのバーから別のバーに向かっている場合は、矢印の一番下で終わっているバーで表示されるタスクは、矢印の先端部分で始まっているバーで表示されるタスクの前に達成すべきことを表しています。
相互に接続する矢印がないバーの場合は、タスクがそれぞれ独立したものであることを示します。
すべての相互関係を表示したチャートのタイプは、PERT チャートと呼ばれます。
アクティビティーのバー・チャートでは、絶対または相対水平時間スケールに対するアクティビティーの関係を示すことができます。対照的に、アクティビティーのカレンダー・ビューは、月グリッドや時間グリッドに配列した絶対的な日付や時間に対するアクティビティーの関係を示します。この種類のチャートは、プロジェクト・スケジュールに含まれない週末、休暇、その他のマイルストーンとアクティビティーの関係を示すのに役に立ちます。
次の図は月次カレンダー・ビュー・チャートを示します。
月次カレンダー・ビュー・チャート