グラフィック・オブジェクトの概要
Rogue Waveィ Views は、2 次元ベクトル・グラフィック・エンジンを使用して、描画ポート ( メモリー、画面、ダンプ・ファイル ) および基本的な幾何学形状を作成する描画プリミティブの大規模セットを提供します。弧、曲線、矩形、ラベルなどの基本的な幾何学形状を描画できます。メモリー内の画面上での描画、PostScript などのダンプ・ファイルの生成が可能です。白黒およびカラーのイメージを作成できます。グラフィック・エンジンは、これらのプリミティブ上に構築され、グラフィック・オブジェクトを定義します。
グラフィック・オブジェクトの表示
グラフィック・オブジェクトとは、ユーザーが画面上で見ることができるイメージです。グラフィック・オブジェクトを表示する際に、その座標を特定のコンテナーの座標系と関連付けます。
図 1.9 グラフィック・オブジェクトの幾何学プロパティー
幾何学プロパティーは、グラフィック・オブジェクトの形状と位置を定義します。すべてのグラフィック・オブジェクトには x 軸値、y 軸値、および寸法 (幅と高
さ) があります。x 軸値と y 軸値は、グラフィック・オブジェクトのバウンディング・ボックスの左上隅を示します。これは、オブジェクトがカバーする領域全体を含む最小の矩形です。
Rogue Wave Views ベースのプログラム内のグラフィック・オブジェクトの正確な形状を定義し、さまざまな描画メンバー関数で具体化します。他のメンバー関数がグラフィック・オブジェクトに関する情報を提供し、使用中の形状の幾何学テストを実行できます。たとえば、任意の座標にある点が特定の形状内にあるかどうかをチェックできます。
インタラクター
Rogue Wave Views ではグラフィック・オブジェクトと振る舞いが明確に区別されているため、特定の振る舞いをオブジェクトに適用することができます。
Rogue Wave Views では、定義済みの振る舞いを「インタラクター」と呼びます。インタラクターは、すべてのグラフィック・オブジェクトに適用して特定の振る舞いを持たせ、グラフィック・オブジェクトの機能を定義することができます。
たとえば、オブジェクトに「ボタン」インタラクターを適用することにより、視覚的な側面しかないオブジェクトをクリックすると直ちにボタンの振る舞いを持たせることができます。
図 1.10 オブジェクト/インタラクターの概念
オブジェクトと振る舞いを分離するメリットは、特定のタイプの振る舞いをどんなタイプのグラフィック・オブジェクトにも適用できるという点です。たとえば、わずか 1 行のコードでボタンの振る舞いをビットマップ (アイコンなど) に適用できます。
さらに、Rogue Wave Views で提供されているインタラクター・クラスをサブクラス化することにより、簡単に振る舞いを拡張できます。
Version 5.6
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